仮夢庵CarimAn

ドラマ『陳情令』についてアレコレ

陳情令 第10話 感想

問題の薛洋はもう不夜天で出てたんだと今気づく。暁星塵と宋嵐、この知己二人の生き方は若者たちの憧れ。そして自分、最近孟瑶語りすぎ。もしかして好きかも。でもイチ推しは月光に照らされたあの麗人。そして魏嬰はやっぱりたらしです。

 

 

 

 

本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。

【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第10話 清河の雄

 

 

櫟陽常氏の屋敷に来た魏無羨、藍忘機、江澄の三人。
惨殺された人たちには傀儡化の痕跡がある。

 


傀儡システムがいまいちちゃんとわかってないので自分用のざっくり解釈まとめ。
ドラマだと言葉としては「傀儡」しかないので、たぶん生死を問わず陰鉄か陰虎符で操作可能な状態になっている者をそう呼ぶのかなー程度の認識。
もしかしたら死んでたらダメなのか?
温寧は生きてる、らしい。完全に死んで霊識もない(あるいは足りない)と傀儡にもできない(暁星塵)。生きて傀儡化すると人なら死ぬダメージを負っても無事?(宋嵐)。でも傀儡に限らず、いやそこは死ぬでしょって刺され方してもわりとみんな平気だから仙道パワーなのかなあ?
瞳が白だったり真っ黒だったり。並傀儡の皆さんは白黒両方あり。陰鉄白で陰虎符黒とか?未確認。刺顱釘で操られている温寧、宋嵐は真っ黒。ただし自我回復状態だと普通の眼にもどる。

 

 

 

門上に不敵な笑みの薛洋登場。
ヤンチャ君は屋根の上好きだよね。


この人いろんな意味で人気キャラらしい。が、私のアンテナにはあまりかからなかった。
演者がやりたいという気持ちは少しわかるけど…芝居そのものは単純なようでいて解釈が難しすぎる 。いつか義城組を書いて掘ったらまた印象変わるかなあ。

 

 

暁星塵がふわーりと飛んで登場。

薄幸そうな口もとわりと好き。特に後半、目かくしした時。悪者じゃないのにアルカイックぽい笑い方をするのがすごく好み。
藍湛の白薄青と違い、白に差し色で墨。
宋嵐と二人だけが払子を持つのも脱俗した道師っぽい。他の仙師とはちょっと違う浮世離れ感。ドラマ内で道長と呼ばれるのもこの二人だけだ。


仙と道は厳密には違うのかもしれないがゴッチャになる。暇な時調べよかな。

 

 

逃げようとする薛洋を魏嬰が呪符の糸で止め、様子見と言いつつ暁星塵にところどころ加勢。
実戦でも使えると藍湛にアピール。

 

正統な修行をした暁星塵と自己流の薛洋の殺陣。正統派でも脚も使うのが中華ファンタジーの面白いところ。

 

薛洋は卑怯とか姑息というものを全く禁忌だと思っていない。むしろ大好物なのでバンバン使う。
乾坤袖の煙幕にまぎれて暁星塵に放った剣は、しかし宋嵐に阻まれる。

「星塵」
「子琛」

字で呼び合う知己。
わかり合えてる感が良いなあ。


中国ドラマ、呼び方で親しさがわかるとよく言われるけれど、これはどうなんだろう。
魏嬰と藍湛の本名呼びも特別親しいのかもしれないが、字呼び結構好きです個人的には。水魚の交わりの人らも基本 字で呼んでたし。

だからといって「忘機」「無羨」はなんか違うなあ、特に無羨。誰もそう呼ばないせいか?
主人公なのに魏がつかないとなんとなく間が抜けてる気がする不思議…ごめん魏嬰(笑)

 

 

宋嵐とっても好き。
彼がいると、色味もキャラ的にもいろんな意味で画面が落ち着く。この衣装の黒線がジャージっぽいと最初に思っちゃったのは内緒だ。
つや消し砂黒装束の中で簪の艶が映えている。素材設定は黒檀がいいな。

 


薛洋を捕縛して、それぞれ自己紹介。
この白黒の二人は知る人ぞ知る有名人。

「清風明月 暁星塵」
「傲雪凌霜 宋子琛」

なにそのかっこいい呼び方!
いろいろ対になってるのも素敵じゃないですか。なんか…ズルい(笑)

 

薛洋をお子ちゃま呼びする魏無羨。暁星塵も若い言ってるし、そんな若い設定なのかこの人。

 

藍湛「よこせ」だけでは「何を?」となりますって。あいかわらずセリフの文字数最小限だな この方は。
でもこちらの陰鉄が反応しないので、少なくとも今 薛洋の手元に陰鉄がないのは本当らしい。

自称仙門百家いちズーズーしい男 魏無羨(そこは誰も否定しない)が、ベタベタと薛洋の体を探るがやっぱり見つけられない。

 


この「薛洋の陰鉄」って結局どこから手に入れた物でこの時どこにあるのか、最後までわからなかった気がする。
薛重亥と同姓なのも意味深だけど、孤児だった薛洋に先祖代々伝わるってのも無理あるしなあ。そもそも陰鉄も薛重亥もドラオリらしいので深く突っ込まないのが吉?

 

 

ごろつきの自分と仙門大家の温氏とは無関係だし、常氏惨殺は個人的な恨みだと言う薛洋。半分嘘、半分本当。
この本当部分が実は大事なところ。この時は深く考えなかったよ。

 

 

孟瑶と合流した聶懐桑が登場。
ひとまず皆で清河聶氏の不浄世に向かうことに。暁星塵と宋嵐は同行せず、薛洋の件は聶氏あずかりとなった。


主人公たちと同じような白黒のこの二人は、もう一組の対として描かれている。

血縁より志を重んじ、仙門世家とは距離を置き、必要とあらば天下のために尽力する。
逆に考えれば、特に選ばれた家柄の生まれでもなく自分の才覚で世を渡る。謂わばフリーランスの仙師ってところだ。

若い世家子弟にしてみたらちょっと憧れる存在なんだろう。


「自分と藍湛もそうなんだ、なっ。」

てきとーな事を言う魏嬰に、無言の藍湛と「じゃあもう蓮花塢に戻るな」と呆れる江澄。
彼ら二人は大世家の御曹子だから正反対だもんね。


「どちらに師事を?」

それ「出身大学はどこですか?」と同じ類いの質問よ。
こーゆーことを嫌みなく聞けちゃうのも御曹子っぽい。さすが仙門のサラブレッド、名門姑蘇藍氏二公子 含光君。(←もちろんほめてる)

 

宋嵐は白雪閣、暁星塵は抱山散人に師事していた。

抱山散人は魏無羨の母、蔵色散人が師事した人物。二人は師姉弟になる。ただし面識はない。ガッカリする魏無羨。面影も朧な母に関することはなんでも知りたかったよね。残念。

 

抱山散人 ね。この名前が出る度に魏嬰が色めき立つので、絶対また出ると思ってた。そー言えば出なかったなーってあとから思いましたよ。ならあんなに、あーいつかゼヒ会いたいなあ師祖!な演出せんでも(笑)
それとも江澄の金丹絡みのアレのフェイクなのかな?

 

 

皆と挨拶を交わし去っていく二人の道長
縛られた手を掲げて薛洋が声をかける。

「暁星塵、俺を忘れるなよ。楽しみにしてろ。」

 

この時の常氏惨殺事件が、後々まで因縁となって大きな悲劇を引き起こす。とは、この時まだ誰も知らない…。

全話観ると、この回は義城編のプロローグだったんだなと思う。

 


「犯しがたい気品と凛々しさ。実に麗しい。」

聶懐桑には全面同意するが、二人の後ろ姿はちょっと切ない。


それにしてもこの道長ペア、何等身なんだ。
腰の位置高すぎ。スタイル良すぎでしょ。切なさもプラスしてため息出るわ。

 


彼らを見送る魏嬰、江澄、藍湛の三人にもそれぞれ思うところがある様子。

江澄はいつか魏無羨がああして去っていく不安?
魏嬰は師祖と母への思慕?
藍湛は知己という関係への思い?

そして魏嬰藍湛の二人とも、今はまだ自分からは遠い独立不羈な生き方への憧れ?

 

最後まで見送る藍湛が、「行こう」と言った魏嬰を見る目が印象的にスロー。

 

 

 

清河聶氏の不浄世。
質実剛健な家風を感じさせる堂々とした佇まい。
カッコいいわーここ。ホントに懐桑の実家か?(笑)


おひげの聶明玦、さすが宗主の貫禄。

表面上こんな感じだけれど、この兄弟はとてもお互いを大切に思っているのだ。

 


聶氏のヘアスタイル、編んだ髪が髷や垂れにも使われていて独特。飾りもアンティーク調のつや消し金属製。華美な冠でなく地毛で装飾するのが聶氏っぽいおしゃれ文化。重々しい織りの衣装も灰と茶が基調で重厚な建物とも似合っている。

 


「この雑魚め!八つ裂きにすべき大罪ぞ!」


ここで聶明玦が薛洋を始末してしまえば後の諸々は無かったけどね。それを止めたの魏無羨だったのか…皮肉なことだ。
さらに孟瑶の意見で薛洋は一旦地下牢へ。


常氏宅からこっち、ずっと孟瑶が薛洋を引っ立てていく。初対面のはずだけどこの短時間で…。孟瑶の弁舌恐るべし。

ただ、この家中で孟瑶が妓女の子と侮られていることが二人を近づけた気がしないでもない。
殺された総領には同情しないぞワタシは。

 

 

温氏と陰鉄の脅威がジワジワと各世家に広がっていく。聶明玦も戦いは避けられないと厳しい顔。

でも魏無羨は

「こっちの陰鉄で法宝を作れば対抗できる!」


え?

コイツまだそんな事を…って今そこの元座学メンバー全員思ったぞ。隣の藍忘機の複雑そうな顔を見なさいよ。

この時はまだ若さゆえの傲慢、机上の空論で済んだかもしれないが、この先を考えるとシャレにならない。
赤鋒尊にも「邪道な考え」と一蹴される。


本当に魏無羨はなるべくして夷陵老祖になったんだなーと何度か見返すと思う。もちろん事情は理解してるけど。

 

 


その夜、藍忘機の宿所の屋根の上。

「清河の瓦は姑蘇より粗末だ。ゴツゴツしてる。」

人ん家の屋根にケチをつけてる。と思ってたけど、あれ?藍湛微かに微笑んだ?
そうか。これ魏嬰は別れの挨拶にきたんだね。途中で孟瑶に会って道を間違えたと言ってたけどあれ嘘か。
今気づいたよ。ワタシ遅。


素直に扉を叩いて「またな」とも「気をつけて帰れよ」とも言わず、こんな粋なことを…。やるなあ魏嬰。


月明かりに流れる忘羨。
ああ 月がきれいですね。見えないけど。


「天地は天幕。天を布団、地を席とする。」

酒よりも、昼間の道長ペアからうけた刺激に酔ってでもいるのか。
きっと同じような思いを胸に抱きながら、それでも今は、藍忘機は姑蘇へと去る。

 

 

彼らの平和だった少年の日々はここで幕。

 

 

 

 

 

翌朝、不浄世にチーム温晁来場。
温氏の横暴がいよいよ表面化してくる。

温晁くんやっと薛洋に追いついたら彼捕まってたね。因縁をつけ不浄世で暴れる。

「私が仙督に代わって粛清してくれよう!」

おーカッコいい。でも戦うのは温逐流なのね。

 

赤鋒尊と化丹手の戦いなかなか良い。重力をちゃんと感じる。他の人たちすぐフワフワ翔ぶから(笑)
覇下がすごくいい。刃幅があるからか手の返しがハッキリ見えて刀に存在感がある。扱い大変そうだけど好きだなあパアシャ。あの大袈裟な台座も含めて。

 


あー薛洋が逃げたよー。
総領殿が刺されたよー。

「わ、私じゃありません!薛洋が!」

孟瑶くん、それはさすがに通じない。聶宗主見てたから。

気をとられたところを温逐流と温晁に攻撃される聶明玦。かばう孟瑶。

孟瑶は心臓のあたりブッスー、だけど平気。追い出されるまで手当てもせずに歩いて出てく。聶宗主は肩をドンっ、だけど吐血グハッ!がっくりと膝をつくほどやられた感。

ダメージ判定がわからん(笑)

仙師だから一般人とは違うんだきっと。なんかこう…ツボとか。そーゆーことにしておこう。

 


結局薛洋に逃げられ陰鉄も手に入らず、暴れ損の温晁くん。またパパに怒られちゃうね。

悔し紛れに「うちのにーちゃんが雲深不知処行ったからな!お前の仲良しの藍忘機だってやっつけちゃうぞ!」的なことを魏無羨に言う。
「藍宗主…」流れ弾で孟瑶にダメージ。
ああこれで追い出されたあと姑蘇へ向かったんだきっと。
うまく繋がってるなあ。

 

 


問い詰める聶明玦。許しを請う孟瑶。

「赤鋒尊に巡りあえて 悔いはありません。」

覇下を前に目を閉じる孟瑶。


孟瑶は今までもずっとこうやって命を張って賭けをしてきたのだと思う。子供の頃から何度も。生きるために。


赤鋒尊への尊敬と恩義も真実。己れの屈辱と野心も真実。引き裂かれた心はここから大きく負の方向へと傾いてゆく。

ただひとつの光をのぞいて。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

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