陳情令 第12話 感想
犬の造形はがんばったと思うけれど恐さは今ひとつ。温晁クンがまさかの妻帯者で愛人までいたことにビックリ。
そして魏嬰をかばう藍湛がひたすら素敵すぎる。
本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。
【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。
第12話 粛清の始まり
教化司で訓学とは名ばかりの嫌がらせを続ける温晁センセー。各世家公子たちは大切な剣を没収されてしまう。
酷いー。と思ったけれど、正直このメンバーが本気で抵抗したら温晁クンに勝ち目はないのでこれは仕方ない。
魏無羨は江家に迷惑はかけないと、すんなり随便を渡す。ここだけでなく、元々あまり剣に執着してないように見えるな 魏嬰は。
聶懐桑が剣(刀?)を持ってるのってこの時くらいかも。基本扇パタパタだからこの人。
綿綿可愛くてできる子だー。嫁に欲しい。
これから日に三度、温氏先達の残した家訓「温門菁華録」を暗唱するようにと言う温晁。
魏嬰は終始ふてくされた顔。でも隣の藍湛を気にしている。
温情姉弟の部屋。天井から薬の袋が下がり、卓上には煎じ鍋。いかにも医者らしい設え。
魏無羨が不夜天に来ているのかと気にする温寧。
そうだ。この子も友だちいない組だった。
気さくに話しかけてくれたり水行淵から救ってくれた魏嬰は、温寧にとっても初めて親しくなった人間なのだ。
温情に魏無羨とは関わるなと言われてしょんぼり。温寧はかわいい。
江澄と魏無羨が同室。見張りがいて他の部屋へは自由に行き来できない監禁状態。
「温門菁華録」どの口が?って感じのことが書かれてる。でも破った時の罰がえげつない。
江澄は温情を、魏無羨は藍忘機を、それぞれ気にしている。近くにいるのはわかっていても、まともに話しができないのはどちらも同じ。
「明日機会を探るか」
魏嬰の鼻チョイチョイの癖は愛嬌がある。
江澄、その櫛を渡すタイミング難しそう。後で会えた時もお互い魏無羨の心配をしてそれどころではなく、「あの後大丈夫だった?」と聞くのが精一杯。温情を見送る顔が切ない。不器用な人。
翌日、椅子にふんぞり返る温晁くん。
ここ雨降ったら場所変えるのかなあ。野天だからちょっと気になっちゃう。
「さあ 誰から暗唱してもらうかな。藍忘機。」
「できぬ。」
このバッサリ感と厳しい表情がとても好き。
衣装とメイクのせいもあるのか、藍忘機が今までよりずっと大人っぽく見える。
「俺がやる!」
名乗り出た魏無羨、準備運動()のあとスラスラと姑蘇藍氏の家規を暗唱。
そりゃ温晁くん怒りるよねー。怒らせようとしてやったんだから当然だけど。
「あーごめん。間違えた。もっかいやるよ。」
こーゆー時ホント楽しそうだよなこの人。
懐桑の「お見それしたなぁ」も久しぶり。家では彼をひそかに『お見それ太郎』と命名している。
藍湛と話す機会を作ろうと、一緒に罰を受ける計画は当たったけれど肥運びとは。ちょっとやりすぎ。
「あー藍湛……(ごめん)」
がっつり巻き込まれた金子軒にこそ謝るべきでは?(笑)
マグマ不夜天の近くにこんなのどかな畑地があるんだ。
鼻にハチマキ?を巻いて臭い対策をする魏無羨と金子軒。含光君はさすがにそんなコミカルなことはしないのね。
「お前も道具を使ったら?」
「禁臭術はないのか?」
なんとか話をしたい魏嬰。あい変わらず完全無視の藍湛。
焦れた魏嬰が「藍湛 なんとか言えよ」と肩に触れた瞬間、温晁の鞭が飛ぶ。
この回の魏嬰。
「俺に二度目は通用しないと思え」と啖呵を切り、「地下牢は大歓迎さ」といきがる。巨犬に本気で怯え、満身創痍で「いい朝だなぁ」と強がり、饅頭を頬張りながら温晁を睨む。さらに藍忘機を気遣う優しい顔まで。
なかなかバリエーションに富んでいて見応えがある。
義侠心があって悪に屈しない、いかにも主人公な感じが良い。
正しくて強いのにほんの少し影…というか脆さがある。だから周りの人間は彼を放っておけない気持ちになるのかも。
縄で縛られた魏嬰をかばって、折れた脚をさらに鞭打たれる藍湛。やるなら差しで勝負しろと言う魏嬰。いい加減にしろと入ってくる金子軒。
温晁はきっとこの手のかばいあいの友情ごっこ大嫌いだよね。キミも絶対友だちいないもんな。
最後の陰鉄の在りかを吐かせようと連行される魏無羨。
あれ?でもそんな魔犬と一晩閉じ込めたら普通死んじゃうよ?明日まで無事だったら見逃してやる?主旨変わってるじゃん。
そしてやられる様子を見て楽しむわけでもなく行っちゃうのかー。それでいいのか温晁、詰めが甘いな。そーゆーとこよ。
実は犬が苦手な魏嬰、傷だらけで怯えているところを温寧の蟾酥針(せんそばり)に助けられる。
あれどこから投げたの?スゴいな温寧!
蟾酥って字難しい。
蟾がヒキガエル、酥は蘇に同じ(異説あり)で基本は乳製品だけどこの場合精製したものって感じ。めちゃめちゃざっくり考えるならガマの油かなあ。
強心作用とか局所麻酔作用などがある生薬。六神丸や救心にも使われてると。へー。
こういうの調べるの楽しいけれど、引っ掛かってなかなか進まない。ずっと魔犬と一緒に一時停止の魏嬰がかわいそう(笑)
とにかく温寧が助けてくれる。薬もあれこれと持ってきてくれた。
「酷いことばかりして本当に申し訳ない。」
「それより君と姉さんは大丈夫か?」
(この薬、藍湛にとっておこう)
素直で優しいやり取りをする温寧と魏無羨。
この二人が後に皆から恐れられる夷陵老祖と鬼将軍になるのだから…皮肉。
礼を尽くして温兄と呼び、血だらけの手で拱手する魏嬰。彼らの縁もなかなかに深い。
翌朝、温晁に「役立たず」と言われうなだれる犬がかわいい。というかホント何のために閉じ込めたかわからん。ただいじめたかっただけか。
でもこの温晁クンの指クルクルは嫌いじゃないですフフフ。
教化司に戻る魏無羨。皆、特に藍忘機が心配そうに様子をうかがう。
桂花餅や薔薇の菓子なんて優雅なものが雲深不知処で出たのかな。
そんなに過去ではないはずなのに、座学の頃がはるか遠く感じられる。藍湛もつらそう。
江澄、心配のあまりつい怒っちゃうんだよね。いつもコイツは他人をかばって危険な目にあって、そのお前を心配するこっちの身にもなれって。わかる。
それでも「何も食べてないかも?」ってちゃんと饅頭を持ってくるとは。なんてイイ子なんだ!
それなのに魏無羨たら「こんなの平気…痛っ!あれ?なんだよーさびしかった?」
ヘラヘラするなー!
藍湛だけでなく江澄の気持ちも少しは考えてあげてくれ…いやホントに。
でも何が腹立つって、こんな時の魏嬰がとてつもなく粋でカッコよくて愛嬌があって魅力的だってことだ。
悩ませる当の相手がいてこそ藍湛も(江澄もだけど)キャラが生きてくるわけで。つまりオイ魏無羨!とツッコミながらも、私は彼のことも大好きなんだなーきっと。やれやれ。
ここで温晁クンが四大世家の動向を説明してくれる。
藍氏は粛清、金氏は様子見、江氏は未定。
聶氏は温氏に対して反旗を翻したので粛清しますよー。
兄明玦を心配する懐桑。
そういやこの人、気絶して玄武洞に参加していなかったけれど、あの後どうしてたんだろう?うまく逃げ出したのかな。実はできるコだから、むしろ気絶したことから計画だったりするかもしれない。
こういう時のための人質だろうに、やっぱり温氏は詰めが甘い。
姉温情に魏無羨を助けたことがバレて叱られる温寧。姉が若寒に脅されてることは知らないから納得できないよね。
温情が弟を呼ぶ時の「あにゃん」がなんか好き。
やる気が出ないのはわかるが家訓暗唱がダラダラ~(笑)
つまらなそうに監督する温晁に、暮渓山で怪事ありと報告が届く。
先発隊が全滅ってことは、いちおう温氏も仙師としてのお仕事してるわけね。
またパパに内緒で行く温晁クン。学ばない人だなあ(笑)
山中を進む一行。
脚を引きずりながら歩く藍湛。だいぶ痛そう。
江澄が止めるのも聞かず手を貸そうとする魏嬰。
江澄の気持ちもわかるけれど、ここBGM忘羨だから勝ち目はない。残念。
あい変わらず素っ気ない藍湛が、思わず目を合わせた魏嬰のこのセリフ。
「おぶってやるよ」
ハイここ覚えといてくださいねー試験に出まーす。
というのが出たところで次話へ。
了
藍忘機 《その2》
イメージとしては 魏無羨が太陽で藍忘機は月。
太陽の光で輝く月。月光を人の形にしたような含光君。月の光を表現するのに「皓皓たる」と言うが、皓とは白く清らかなさま。ぴったりだ。
でももうひとつ、英語で狂気を意味するLunatic。これも月Lunaから生まれた言葉。
藍湛の中にも執着という狂気があったのかもしれない。特に魏嬰がいない16年間は。
【注意】
自分用の覚え書きなので乱文
多分にキャラへの愛と偏見あり
ネタバレあり
時々BL風味あり
閲覧は自己責任で
魏無羨に会う以前の藍忘機はきっと、自分はこのまま特に親しい友もなく一生過ごすものと考えていたと思う。
仙と剣の修練に励み、書を読み琴を研鑽し、叔父を敬い兄を助けて姑蘇藍氏の栄えに尽力する。そんな日々がずっと続くと。
父母との団欒という経験がないから、自分が妻子を持つのも想像しづらかったかもしれない。
「他人には触れぬ」「母はいない」「(生涯独り身)それもよい」
新たな他人との繋がりということに関して言えば、もともとは彼に欲や執着があまりなかったはずなのだ。
そんな彼の前に魏無羨が現れた。
自分と対等に渡り合える技量を持つ者。
自分にはない自由な発想で善悪の垣根すら越えてゆく者。
お互いを認め高め合える存在。
それだけならば藍忘機の人生の基本は変わらず、ただ「思いがけず良き友を得た」 で済んでいたかもしれない。
けれどその友はあまりにも危うかった。
魏無羨の自由は邪道を拓き、その言動は傲慢ともとられ多方面に敵を作る。身の内の邪気も外からの敵意も、いつ彼を滅ぼす元になるかわからない。
心配する自分の声は魏嬰には届かない。
守りたい。
そう思った時、もう藍忘機にとって魏無羨はただの友ではなく、ある意味執着の対象になっていたのだ。
「雲深不知処に連れて帰り隠したい。」
実はそこには魏無羨の意思はない。ただ自分の思いだけ。
一緒に暮らしたこともないのに父親と発想が同じだ。血は争えない。
母とのエピソードを見る限り、藍湛に母親への執着があるのは間違いなさそうだけれど、彼が本当に求めていたのは「自分を守ってくれる優しい母」ではなく、「母を守れる強い自分自身」であり「守るべき何者か」なのかもしれない。
幼いころ大切な母の為に何もできず守れなかった悔い。
ただひとり生涯の知己と定めた魏嬰を守りきれなかった悔い。
そのふたつがシンクロしてより大きな後悔の念が押し寄せる。
なぜあの時不夜天で共に戦わなかったのか。
信じていると、なぜもっと早く伝えなかったのか。
傷を負った腕が折れてでもお前を救うことがどうしてできなかったのか。
それは無理だったんだよ 藍湛。
あの時は魏嬰に救って欲しいという気持ちがまるでなかったんだから。むしろあなたの腕を江澄の剣から守って、満足して彼は墜ちていったように見えた。
一緒に戦っていたじゃないか。不夜天では魏嬰を襲う仙師たちをなぎ払って。そんなにバサバサ斬っちゃっていいのかと思うくらい。乱葬崗では伏魔殿を金光瑶から守ったんでしょう?それで三年も面壁することになったんでしょう?その間もきっと彼を探しに行きたかっただろうにね。
雪が積もるまで跪いたのも、背中に痛々しい痕を残した戒鞭も、あなたが罰をうけるのはいつも魏嬰のため。
あなたの心配が空回りしてすれ違っていたのはあなたのせいじゃない。魏嬰にはどうしても言えない秘密があったから。
藍湛 あなたはなにも悪くない。
…と、あの頃誰かが言ったところで何も変わらなかったんだろうなあ。
彼の心に届くのは魏嬰の言葉だけ。
だから時を越えて甦った魏無羨を見つけた時、藍忘機は今度こそなんとしてでも守ると決めたのだ。信じていると伝えることを決して躊躇わず。たとえ他の誰を敵に回したとしても。
16年間、悔やんでも悔やみきれなかった。あんな思いはもう二度としたくないから。
だから16年後の今は藍湛はきっと幸せなのだと思う。
「悔いがある」
「藍湛 お前はなにも悪くないんだ。」
思わず洩れた本音に優しく応えた魏嬰の言葉が、酔いにまぎれて意識の底に沈んでしまったとしても。
同じ言葉を藍忘機こそ魏無羨に伝えたかっただろう。
魏嬰 お前はなにも悪くない。
あの時起こった悲劇はお前のせいではなかった。
そしてあの頃もこれからも、なにがあろうと私だけはお前を信じている、と。
そしてずっと抱えてきた藍忘機の執着は、自分の思いだけでなく相手の心も汲むことで、確かな絆へと昇華する。
互いを思いやり言葉を尽くさずともわかりあえる、生涯の知己として揺るぎないものへと。
とか、いきおいにまかせて書いちゃったけどー。
藍湛の執着はやっぱりちょっと知己からはみ出してる気がするわ(笑)
衣装のところで書いたけど、「16年後の藍湛は魏嬰を溺愛している」と監督がメイキングで演者に言っているので、制作サイドとしては別に原作にある藍忘機の想いを隠すつもりはさらさらなく、ただセリフやシーンとしては出さずに判断は観る側に委ねているのだ。
「もし知己越えに見えるならそれはあなたがそういう風に見ているからですよ」という。
ある意味 踏み絵である。怖(笑)
でもまあ なにしろ彼らは若いから。
思春期終わりの情緒不安定な年頃に衝撃的な出来事ばかり起こる中、ちょっと気になるヤツがそばにいた。それを運命の相手と思い込む。ありそうな話だ。別に色恋絡みでなくたって運命というのはあるんだし。
心理学者が言ってた。人はドーパミンとその抑止でバランスをとっている。ただ20代前半まではその抑止機能がまだ未熟なのでハイリスクハイリターンな選択をしがちなんだって。若者が時にムチャをするのはそのせいでもあるらしい。
だから仕方ないんだ、藍湛が魏嬰に執着しても。
夷陵老祖魏無羨なんてまさに歩くハイリスクだもんね。
(魏嬰の詭道選択にもこの理屈が当てはまる)
でもひとつだけ藍湛は間違ってる。
「魏嬰は悪くない(ハッキリ言ってなくても藍湛絶対そう思ってる)」←これは明らかに惚れた欲目というものだ。
客観的に見てアイツはそこそこ悪いぞ。
彼の一番良くないところは、周囲に理解してもらおうという努力を微塵もしていないところだ。
だから叔父上が「あんな悪い男に引っ掛かって。嘆かわしい。大切に育てたうちの大事な忘機が。」みたいな、まるで娘をごろつきに誑かされた父親のようなことを言うのだ。
44話の乱葬崗や46話の蓮花塢で、あの誇り高き貴公子 天下の含光君が、叔父の嘆息にすまなそうに目を伏せ、江澄に理不尽に罵られ…それもこれもその隣の男のために。むー。
いや、なに目線なのワタシ。親?(笑)
もっとも藍湛本人にしてみたら全くもって余計なお世話でしかない。それは理解している。
「私は彼を信じている。今は誰もわかってくれなくても。彼を守れるのは私だけ。」とか堂々と言うんだろうなあ。
それだけ聞くとやっぱり男に騙されてる深窓のご令嬢みたいだけど。いやむしろ守られまくりのすぐ気絶する魏嬰のほうがご令嬢感はあるか。
あ、守られまくり で思い出した。
時々目にする藍忘機をセ○ムというのは確かにうまい喩えだ。
でもセ○ムさんは、うっかり無銭飲食しそうな時に代わりに払ってくれたり、知り合いの子供にあげるこづかいを出してくれたりはしない。
当たり前のようにお財布出すのはどーなのよ。
微笑ましいと笑っちゃうこっちもどーなのよ。
多才な魏無羨の一番の才能は、つい甘やかしたくなるその魅力なのかもね。
まあ本人が幸せならそれが一番だよ。
と、私の好きな藍曦臣ならきっとそう言う。
そうだよね。とりあえず藍湛が幸せならそれで何もかもヨシとしよう。
了
陳情令 衣装について
古装ものは時代や場面によってキャラクターの衣装が替わるのも楽しい。特にこのドラマ、主役二人は種類が多い。
ドラマを観ていて考えることを書いておく。(8/30 8話柄衿 追記)
【注意】
自分の覚え書き用なので乱文。
勘違い、見間違いがたぶんある。
呼び方がわからないので、便宜上身体に近いほうから、内衣・上衣(1~2枚あるいは比翼仕立て)・長衣(帯の上になる羽織り物) と書いている。和装の 襦袢・長着(着物)・羽織のイメージ。
《藍忘機の衣装》
藍忘機は、白ベースで差し色は薄青。
全体的に軽くて透け感のある生地がたっぷり使ってあってアクションが映える。特に過去編はそれが顕著。ほとんど動きのない聶懐桑や金子軒などの衣装の重みとは対照的。
全編を通して大振りの袖は、剣を振るう時や琴を出し入れする時、効果的に翻る。
陰鉄探しと百鳳山は空色の軽装。若干作りが違う。
教化司襲撃、射日あたりは戦闘衣の表現か肩口が張ったものに。
16年後の現代編では、上衣の上に羽織っている荒いシボのある長衣が、豪華になった冠と合わせて年齢と身分に見合った雰囲気を出している。(訓学の時も似たのを着てるけど、そっちはレースを使っている。暑い時期?)
大きく広がる袖はしょっちゅう倒れる魏嬰を包んで護るのにも好適。蓮池の名シーンはやっぱりこの袖じゃなくちゃね。
(別シーンのメイキング(中国語)で監督が「16年後 あなた(藍湛)は彼(魏嬰)を溺愛してるから…」と説明しているのを見た。溺愛かあ…確かに。)
《魏無羨の衣装》
魏無羨は座学の時以外は腕周りをすっきりまとめたものが多い。呪符と笛という武器にはこのほうが細かな動きがわかりやすくて良いのかも。
衣装の面でも藍忘機とは対照的。キャラの性格上、自由奔放には身軽く手甲、冷静沈着には広袖というのは創作物ではよくあるパターン。
上衣の生地は厚手で手甲や帯など革っぽい小物も多そう。そのかわり内衣に少しやわらかな素材(でも透け感なし)を使い、プリーツをとって脚の動きは自由度が高い。基本的に黒か濃紺ベースで差し色の赤が内衣。大きな動きや風で赤がまさる仕組み。
夷陵の監察寮では温情が用意したのかマント付き。
乱葬崗に落とされた後は下の赤い内衣が常に大きく見えていてアブナイ奴っぽさを演出。
乱葬崗受難時はボロ衣。
金凌の祝いに向かう時から崖墜ちまでは、赤い装飾布が首周りにあって、蒼白の顔にメイクと共に血の色を加え夷陵老祖の闇感を引き立てる。
16年後、金凌に刺されて治療時から乱葬崗までは内衣が白。急場だったので藍氏の…藍湛のを借りたかな。それに血で呪を書いたので処分?蓮花塢では内衣なしなのか全黒に見える。
彼だけ時々脱いでくれる()ので上衣の構造などを確認したくて見てみるのだが、脱ぎっぷりが良すぎてわからない(笑)
《その他》
各世家別に生地の基本は、金聶温は厚、藍は薄。江は両方。
女性は比較的薄物。
金氏は豪華な刺繍、聶氏は織りのイメージ。
岐山温氏はマントや肩の張った物、帯も幅広くて大きなバックル金具など、威圧感のあるものが多い。生地の質感は刺繍や地紋など重め。
実は江澄の衣装は意外とバリエーションが多い。
内衣、日本の和装でいえば襦袢にあたる感じ。
大きく違うのは袖口。洋服と同じような筒袖で、上衣が広袖の場合はだいたい手甲や紐で手首あたりは締めてある。
下穿きとしてズボン形の物をはいてるので、風や殺陣でも腕や脚など肌が見えることはない。(メイキングは別。見えない演技の時は脱いでいるから。暑いもんね。)
上半身だけの半内衣と脚までの長内衣があるみたい。
前で合わせるタイプで、合わせ方の向きも和装と同じ右前。芯は入れない(和装も男性は普通ない)ようで、時々内衣の衿(特に下前)がヘニャっとなっている。魏嬰わりと多い。よく動くから?あれ衣装スタッフだったらきっと内側から引っ張りたくなるな。
衿の形がいろいろ。和装のような棒衿もあるけれど、身頃のみで衿がないものもある。衿先へ向かって極端に幅が広くなっているのも多く、そこに柄があるものもある。藍氏子弟の衿は雲紋様が刺繍されていたりする。
そもそも衣装のバリエーションそのものが多いのだ。
温寧のラストは袴のような物をはいているし、ベスト状の袖無し長衣を重ねてその上から帯というパターンもよくある。魏嬰や温情も乱葬崗時代はそれかな。
基本の構造がよくわからないので想像にも限界がある。
でも、もともと衣装全てが下半身部分は大きく広がるデザインだし、袖の作りからしても立体裁断必須だから、複雑で当たり前なんだ。
雰囲気を楽しむだけなら、着物をちょっと改良して着付けでそれっぽく着たりするのはできそう。
観ながらぼんやりこんなことを考えてるけど、結局 名前も作りもホントのところはわからない。
でも書いてみると、キャラの性格や立場や精神状態を衣装でも表現しているんだなとわかる。当たり前なんだろうけれど興味深い。
別に自分で作るわけじゃあないし、あれこれ想像するのが楽しいからいいのだ。
※8/30 書き忘れを追記。
8話の蒔花女の招状に集まる人。魏無羨達に説明してくれる人物。内衣の柄衿が大きく見えている。柄半衿をたっぷり見せる大正ロマンぽい着こなし。このドラマ内ではちょっと珍しい。たぶん風流人の表現。
陳情令 第11話 感想
手負いって虎とか熊とか、傷を負って凶暴になった動物に使われるイメージだけれど、こちらの手負いはひたすら気高く美しく尊く…孤高の手負いなのです。あ、藍啓仁先生も今回手負いだった。忘れてた。
(8/28 射日について追記)
本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。
【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。
第11話 手負いの雲紋
聶明玦から出ていけと言われ不浄世から去る孟瑶。事情を知らない懐桑が詰め寄るが無駄だった。
魏無羨と江澄はひとまず蓮花塢に戻ることに。
雲夢埠頭。
「公子がた おかえりなさい」
皆が親しげに声をかける。
明るい日差し。穏やかな水面。鮮やかな緑。魏無羨の伸びやかな気質の土台がここにはある。(江澄もここで育ってるけどね。彼の場合はまた複雑だから。)
蓮花塢でも子弟皆が公子二人の帰還を喜ぶ。
清潔感のある白木の建物。あちこちに蓮の意匠が施され、曲線的な紋様が建具を飾っている。
屋敷の中には蓮池があり、そこに回廊や橋が廻る開放的な造り。自然と調和した様子はどこか雲深不知処にも似ているけれど、自由な家風を表すように蓮花塢にはおおらかな暖かみがある。
そんな実家に帰ってきた安心感からか、魏無羨のセリフの甘えぶりがスゴい。
「わかったわかった。俺が悪かったってばー。お前の分まで罰はうけるからさー。来世でもいい兄弟分でいようぜー。」
父宗主に叱られるかなと言う江澄に向かって、ツンツンゴチンしながらダラダラというかズルズルというかそんな喋り方してる。
…ヤバい。これかわいいかも(笑)
江宗主が来ると、さすがに神妙に自分に罰をと拱手。そして江澄が藍忘機の名を出すのを止める。
全責任は自分がとる。魏嬰のこういうところ、やっぱりスゴい。
そして師姉が来るとまた甘え声。
「スジェ~俺がいなくてさびしかったでしょ?」(上目)
ああ この振り幅にやられるんだな 好きな人は。
江澄ですら少し当たりが弱い気がする。「奴は無視して」はひどいけど(笑)
彼も外だと気を張ってるし、余計魏無羨にキツい言い方になるんだろう。
とりあえず無事でよかったよかった。皆でご飯を食べよう。帰ってきたら家族でご飯だよねー。と、ほのぼのしたところに、唯一人 魏無羨の振り幅もへったくれも通じないお方が登場。
江楓眠宗主の妻、虞夫人。
とにかく全方向に厳しい人。
ありがちな、息子にだけはベタ甘な母ではなく、その大切な一人息子も容赦なく叱り飛ばす。魏無羨を起点にして家族全員がとばっちりで怒鳴られる。
「我が家の子弟を温氏が教育ですって!?」
いやそれ温氏に怒って…
「その男に一生負けてもいいの!?」
あーそれめっちゃプレッシャーーー
「蓮の実なんか剥くのおやめ!」
いやさすがにひどくない?(笑)わかるけど。
何度も「食事を…」と場をおさめようとする江宗主にも とにかく怒りと嫌みをぶつけまくる。
こんな食卓イヤだなあ。絶対消化に悪いよ(笑)
怒鳴るだけ怒鳴り散らして行っちゃった。嵐のような人だ。
でも実は虞夫人けっこう好きです。近くにいたら逃げるけど。
しかし「直系子弟を訓学によこさねば反逆と見なし粛清」とは。温氏強気だ。そんなに力の差があるのか。各家子弟の皆さん見る限りそうは見えないけど。
とにかく手始めに粛清の対象となったのが陰鉄持ってる姑蘇藍氏ってことね。
帰路を急ぐ藍忘機を温晁が襲う。
このザーって下がるワイヤー楽しそう。やってみたい。
こんな綺麗なアリおらんやろ。
蝶が乱れ翔ぶ呪符で敵を撒き、藍忘機は雲深不知処へ。
魏無羨の破魔呪?へーいつの間に。ドラマ勢の知らないところでやり取りしないで欲しいな。見たかったよ(笑)
温晁くん教えてくれてありがとー。
雲深不知処が温旭に攻められる。
温晁のお兄ちゃん初めて見た。似てるー。
この衣装、腰の幅広ベルトがすてき。着物を和洋MIXで着たりするのにも良さそう。
藍先生!ナゼ吐血!火毒?え?ピンポイントで叔父様だけ?わからん。
ああ 皆の思い出の、あの美しかった雲深不知処が…。
藍啓仁先生が子弟たちを連れて寒潭洞へ避難し、宗主藍曦臣は藍氏の財産とも言える蔵書を持って逃げることになった。
そしてこの後 藍曦臣には裏であれやこれやがあったわけね。
蓮花塢では温氏や陰鉄について江父子三人が会話。
魏嬰は藍湛と雲深不知処を心配してる。
陰鉄をコントロールするには精錬する必要がある。生(き)のままだと逆に術者が操られる危険性大。
あの温若寒がマグマの上で陰鉄をグルグルしてたのは精錬してたんだよね。そこはなんかわかってた。で、精錬疲れとメンタル保持のために温情に鍼を打ってもらってたんだ。
雲深不知処、寒潭洞前には避難しようと藍啓仁と子弟たちが集まっている。
温旭!スゴい!
一人で飛んできて藍先生と戦ってる。グルグル回って吹っ飛ばしたりなかなかの攻撃力。弟とはえらい違いだ。温晁くんも見習いましょう。
そこへ藍忘機到着。
いいとこに来るのはさすが一方の主人公。
ここ衣装が風を孕んで大きく広がるの好き。甥っぽい微妙に頼りない顔するのも好き。
温氏軍に琴を一奏。
え!爆破!?ここだけなぜかヒーロー戦隊なみに爆発して敵を倒す。日曜朝感。
温旭の剣、逃げる藍氏子弟に投げたのだけモブ剣に見える。意外とこのシーンの温軍のモブ剣 鞘と刃の装飾がカッコいいので気になってた。
というか、温旭の剣 片刃じゃない?反りがあるし日本刀に近い造りっぽい。これはジャンルとしては剣でなく刀かな。
逃げそこねた子弟たちが殺されていく。
蘇渉がペラペラと秘密を白状。
でも抹額持てば温氏も中に入れるのか?そこ疑問。
この後みんな蘇渉を裏切り者扱いするけども、これしょうがなくない?殺されそうなんだよ?しかも抹額のない彼はたぶん寒潭洞に入れない。
生来の気性が卑怯な小人なのは認める。でもこれでずーっと姑蘇藍氏の仇!みたいな扱いはちょっとあんまりではないか。後に色々やらかすので別に蘇渉擁護ではないけど、ずっと思ってたので言ってみた。
寒潭洞寒そうー。みんな眉に霜がついてる。
子弟の悲鳴に藍忘機が堪えきれず出てくる。
「心に恥じぬ生き方を…」(藍翼言ってました?)
脅迫されて白状したのに助けないのはワルモノの定石。あやうく殺されそうな蘇渉を救ったのは藍忘機だった。
この手の因縁、このドラマめっちゃある。そして初見だと鈍いワタシは気づかない。見返す楽しみになる。
自分(+陰鉄)が岐山へ行くから雲深不知処から退け、という藍忘機。右脚を折られ囚われの身に。
この時の藍湛の顔好き。痛みと屈辱、珍しく負けてる顔に見える。好きな人の痛みに耐える顔が好きって…かなりヤバい。
蘇渉ひとり置きざりの画。みんなから用無し判定。サビシ。これがちょびっとの縁で生涯仕えます!ってことに繋がるのかもね。
雲夢の江澄と魏嬰。
飛んでいる凧を弓で射落とす魏無羨。カッコいい。
さすが大師兄!と盛り上がる子弟たちに、まあまあみたいに手を上げるのも堂に入ってる。
お前やっぱりすごいなという顔の江澄。ついその心情を考えてしまう…いつか江澄まとめて書こうかな。
なかなか落とせない太陽は温氏の象徴。
個人的には、天・太陽・正義は同じイメージなので「悪」が太陽というのは少し違和感がある。
中国で射日と言えば伝説の英雄 羿だけど今回は関係ないか。
(と思ったらやはりしっかり関係あり。アニメで出てきてた。8/28追記)
魏無羨と江澄は岐山へと旅立つ。
厭離姉さま、心配でとにかくご飯だけはと山ほど食糧を持たせる。それもうお母さんだよ(笑)
でも彼女がずっと弟たちの母親代わりだったんだよね。虞ママはあれだから。
“成せぬを試みてこそ成せる”
“時に成さぬことで成せるのだ”
この禅問答みたいな雲夢江氏の家訓。出典論語らしいがわかるようでいまいちわからない。
あきらめない。がんばる。自分で限界を決めない。そんな感じ?
岐山温氏 教化司。
造りは祭壇ぽい。頂上には巨大な鼎に燃えさかる炎。さすがに凄い建造物だけど何段あるのか登るのイヤになりそうな階段だ。
この周りの山はなんなの?溶岩?不夜天もそうだけど暑くないのか温氏の人たちは。イライラするのは場所のせいじゃないの?引っ越してみたらどうでしょう。
訓学とやらに参加する江魏金聶の各公子と従者。
兜の公子は姚家?そんな大家なのかあそこ。
階段上から温晁くん登場。
(頂上に内部から上がれるエレベーターとかあると予想。舞台のセリみたい)
「早く連れてこい。」
あ 藍湛が…!
供も連れず、まるで罪人のように。でも堂々と歩いてくる。純白の衣装。険しい顔。
ずっとその身を案じていた魏嬰が何度声をかけても、応えるどころか目を合わせることすらしない。
陰鉄探しから不浄世での別れまで、二人の絆は確かに感じられたのに。座学の時のように睨みもせず真っ直ぐ前を見据えてる。
これは…守ろうとしてる?
温氏に敵対視されている姑蘇藍氏。雲深不知処の皆を守るために、脚を折られ陰鉄も奪われて人質となった藍忘機。
自分と関われば魏嬰にも禍が及ぶと、そう考えている のかなあ。
さすが藍湛 気高い。でもその気高さが痛々しくてツラい。
あー尊いってこーゆーことかー。
とか思いつつ次話へ。
了
陳情令 第10話 感想
問題の薛洋はもう不夜天で出てたんだと今気づく。暁星塵と宋嵐、この知己二人の生き方は若者たちの憧れ。そして自分、最近孟瑶語りすぎ。もしかして好きかも。でもイチ推しは月光に照らされたあの麗人。そして魏嬰はやっぱりたらしです。
本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。
【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。
第10話 清河の雄
櫟陽常氏の屋敷に来た魏無羨、藍忘機、江澄の三人。
惨殺された人たちには傀儡化の痕跡がある。
傀儡システムがいまいちちゃんとわかってないので自分用のざっくり解釈まとめ。
ドラマだと言葉としては「傀儡」しかないので、たぶん生死を問わず陰鉄か陰虎符で操作可能な状態になっている者をそう呼ぶのかなー程度の認識。
もしかしたら死んでたらダメなのか?
温寧は生きてる、らしい。完全に死んで霊識もない(あるいは足りない)と傀儡にもできない(暁星塵)。生きて傀儡化すると人なら死ぬダメージを負っても無事?(宋嵐)。でも傀儡に限らず、いやそこは死ぬでしょって刺され方してもわりとみんな平気だから仙道パワーなのかなあ?
瞳が白だったり真っ黒だったり。並傀儡の皆さんは白黒両方あり。陰鉄白で陰虎符黒とか?未確認。刺顱釘で操られている温寧、宋嵐は真っ黒。ただし自我回復状態だと普通の眼にもどる。
門上に不敵な笑みの薛洋登場。
ヤンチャ君は屋根の上好きだよね。
この人いろんな意味で人気キャラらしい。が、私のアンテナにはあまりかからなかった。
演者がやりたいという気持ちは少しわかるけど…芝居そのものは単純なようでいて解釈が難しすぎる 。いつか義城組を書いて掘ったらまた印象変わるかなあ。
暁星塵がふわーりと飛んで登場。
薄幸そうな口もとわりと好き。特に後半、目かくしした時。悪者じゃないのにアルカイックぽい笑い方をするのがすごく好み。
藍湛の白薄青と違い、白に差し色で墨。
宋嵐と二人だけが払子を持つのも脱俗した道師っぽい。他の仙師とはちょっと違う浮世離れ感。ドラマ内で道長と呼ばれるのもこの二人だけだ。
仙と道は厳密には違うのかもしれないがゴッチャになる。暇な時調べよかな。
逃げようとする薛洋を魏嬰が呪符の糸で止め、様子見と言いつつ暁星塵にところどころ加勢。
実戦でも使えると藍湛にアピール。
正統な修行をした暁星塵と自己流の薛洋の殺陣。正統派でも脚も使うのが中華ファンタジーの面白いところ。
薛洋は卑怯とか姑息というものを全く禁忌だと思っていない。むしろ大好物なのでバンバン使う。
乾坤袖の煙幕にまぎれて暁星塵に放った剣は、しかし宋嵐に阻まれる。
「星塵」
「子琛」
字で呼び合う知己。
わかり合えてる感が良いなあ。
中国ドラマ、呼び方で親しさがわかるとよく言われるけれど、これはどうなんだろう。
魏嬰と藍湛の本名呼びも特別親しいのかもしれないが、字呼び結構好きです個人的には。水魚の交わりの人らも基本 字で呼んでたし。
だからといって「忘機」「無羨」はなんか違うなあ、特に無羨。誰もそう呼ばないせいか?
主人公なのに魏がつかないとなんとなく間が抜けてる気がする不思議…ごめん魏嬰(笑)
宋嵐とっても好き。
彼がいると、色味もキャラ的にもいろんな意味で画面が落ち着く。この衣装の黒線がジャージっぽいと最初に思っちゃったのは内緒だ。
つや消し砂黒装束の中で簪の艶が映えている。素材設定は黒檀がいいな。
薛洋を捕縛して、それぞれ自己紹介。
この白黒の二人は知る人ぞ知る有名人。
「清風明月 暁星塵」
「傲雪凌霜 宋子琛」
なにそのかっこいい呼び方!
いろいろ対になってるのも素敵じゃないですか。なんか…ズルい(笑)
薛洋をお子ちゃま呼びする魏無羨。暁星塵も若い言ってるし、そんな若い設定なのかこの人。
藍湛「よこせ」だけでは「何を?」となりますって。あいかわらずセリフの文字数最小限だな この方は。
でもこちらの陰鉄が反応しないので、少なくとも今 薛洋の手元に陰鉄がないのは本当らしい。
自称仙門百家いちズーズーしい男 魏無羨(そこは誰も否定しない)が、ベタベタと薛洋の体を探るがやっぱり見つけられない。
この「薛洋の陰鉄」って結局どこから手に入れた物でこの時どこにあるのか、最後までわからなかった気がする。
薛重亥と同姓なのも意味深だけど、孤児だった薛洋に先祖代々伝わるってのも無理あるしなあ。そもそも陰鉄も薛重亥もドラオリらしいので深く突っ込まないのが吉?
ごろつきの自分と仙門大家の温氏とは無関係だし、常氏惨殺は個人的な恨みだと言う薛洋。半分嘘、半分本当。
この本当部分が実は大事なところ。この時は深く考えなかったよ。
孟瑶と合流した聶懐桑が登場。
ひとまず皆で清河聶氏の不浄世に向かうことに。暁星塵と宋嵐は同行せず、薛洋の件は聶氏あずかりとなった。
主人公たちと同じような白黒のこの二人は、もう一組の対として描かれている。
血縁より志を重んじ、仙門世家とは距離を置き、必要とあらば天下のために尽力する。
逆に考えれば、特に選ばれた家柄の生まれでもなく自分の才覚で世を渡る。謂わばフリーランスの仙師ってところだ。
若い世家子弟にしてみたらちょっと憧れる存在なんだろう。
「自分と藍湛もそうなんだ、なっ。」
てきとーな事を言う魏嬰に、無言の藍湛と「じゃあもう蓮花塢に戻るな」と呆れる江澄。
彼ら二人は大世家の御曹子だから正反対だもんね。
「どちらに師事を?」
それ「出身大学はどこですか?」と同じ類いの質問よ。
こーゆーことを嫌みなく聞けちゃうのも御曹子っぽい。さすが仙門のサラブレッド、名門姑蘇藍氏二公子 含光君。(←もちろんほめてる)
宋嵐は白雪閣、暁星塵は抱山散人に師事していた。
抱山散人は魏無羨の母、蔵色散人が師事した人物。二人は師姉弟になる。ただし面識はない。ガッカリする魏無羨。面影も朧な母に関することはなんでも知りたかったよね。残念。
抱山散人 ね。この名前が出る度に魏嬰が色めき立つので、絶対また出ると思ってた。そー言えば出なかったなーってあとから思いましたよ。ならあんなに、あーいつかゼヒ会いたいなあ師祖!な演出せんでも(笑)
それとも江澄の金丹絡みのアレのフェイクなのかな?
皆と挨拶を交わし去っていく二人の道長。
縛られた手を掲げて薛洋が声をかける。
「暁星塵、俺を忘れるなよ。楽しみにしてろ。」
この時の常氏惨殺事件が、後々まで因縁となって大きな悲劇を引き起こす。とは、この時まだ誰も知らない…。
全話観ると、この回は義城編のプロローグだったんだなと思う。
「犯しがたい気品と凛々しさ。実に麗しい。」
聶懐桑には全面同意するが、二人の後ろ姿はちょっと切ない。
それにしてもこの道長ペア、何等身なんだ。
腰の位置高すぎ。スタイル良すぎでしょ。切なさもプラスしてため息出るわ。
彼らを見送る魏嬰、江澄、藍湛の三人にもそれぞれ思うところがある様子。
江澄はいつか魏無羨がああして去っていく不安?
魏嬰は師祖と母への思慕?
藍湛は知己という関係への思い?
そして魏嬰藍湛の二人とも、今はまだ自分からは遠い独立不羈な生き方への憧れ?
最後まで見送る藍湛が、「行こう」と言った魏嬰を見る目が印象的にスロー。
清河聶氏の不浄世。
質実剛健な家風を感じさせる堂々とした佇まい。
カッコいいわーここ。ホントに懐桑の実家か?(笑)
おひげの聶明玦、さすが宗主の貫禄。
表面上こんな感じだけれど、この兄弟はとてもお互いを大切に思っているのだ。
聶氏のヘアスタイル、編んだ髪が髷や垂れにも使われていて独特。飾りもアンティーク調のつや消し金属製。華美な冠でなく地毛で装飾するのが聶氏っぽいおしゃれ文化。重々しい織りの衣装も灰と茶が基調で重厚な建物とも似合っている。
「この雑魚め!八つ裂きにすべき大罪ぞ!」
ここで聶明玦が薛洋を始末してしまえば後の諸々は無かったけどね。それを止めたの魏無羨だったのか…皮肉なことだ。
さらに孟瑶の意見で薛洋は一旦地下牢へ。
常氏宅からこっち、ずっと孟瑶が薛洋を引っ立てていく。初対面のはずだけどこの短時間で…。孟瑶の弁舌恐るべし。
ただ、この家中で孟瑶が妓女の子と侮られていることが二人を近づけた気がしないでもない。
殺された総領には同情しないぞワタシは。
温氏と陰鉄の脅威がジワジワと各世家に広がっていく。聶明玦も戦いは避けられないと厳しい顔。
でも魏無羨は
「こっちの陰鉄で法宝を作れば対抗できる!」
え?
コイツまだそんな事を…って今そこの元座学メンバー全員思ったぞ。隣の藍忘機の複雑そうな顔を見なさいよ。
この時はまだ若さゆえの傲慢、机上の空論で済んだかもしれないが、この先を考えるとシャレにならない。
赤鋒尊にも「邪道な考え」と一蹴される。
本当に魏無羨はなるべくして夷陵老祖になったんだなーと何度か見返すと思う。もちろん事情は理解してるけど。
その夜、藍忘機の宿所の屋根の上。
「清河の瓦は姑蘇より粗末だ。ゴツゴツしてる。」
人ん家の屋根にケチをつけてる。と思ってたけど、あれ?藍湛微かに微笑んだ?
そうか。これ魏嬰は別れの挨拶にきたんだね。途中で孟瑶に会って道を間違えたと言ってたけどあれ嘘か。
今気づいたよ。ワタシ遅。
素直に扉を叩いて「またな」とも「気をつけて帰れよ」とも言わず、こんな粋なことを…。やるなあ魏嬰。
月明かりに流れる忘羨。
ああ 月がきれいですね。見えないけど。
「天地は天幕。天を布団、地を席とする。」
酒よりも、昼間の道長ペアからうけた刺激に酔ってでもいるのか。
きっと同じような思いを胸に抱きながら、それでも今は、藍忘機は姑蘇へと去る。
彼らの平和だった少年の日々はここで幕。
翌朝、不浄世にチーム温晁来場。
温氏の横暴がいよいよ表面化してくる。
温晁くんやっと薛洋に追いついたら彼捕まってたね。因縁をつけ不浄世で暴れる。
「私が仙督に代わって粛清してくれよう!」
おーカッコいい。でも戦うのは温逐流なのね。
赤鋒尊と化丹手の戦いなかなか良い。重力をちゃんと感じる。他の人たちすぐフワフワ翔ぶから(笑)
覇下がすごくいい。刃幅があるからか手の返しがハッキリ見えて刀に存在感がある。扱い大変そうだけど好きだなあパアシャ。あの大袈裟な台座も含めて。
あー薛洋が逃げたよー。
総領殿が刺されたよー。
「わ、私じゃありません!薛洋が!」
孟瑶くん、それはさすがに通じない。聶宗主見てたから。
気をとられたところを温逐流と温晁に攻撃される聶明玦。かばう孟瑶。
孟瑶は心臓のあたりブッスー、だけど平気。追い出されるまで手当てもせずに歩いて出てく。聶宗主は肩をドンっ、だけど吐血グハッ!がっくりと膝をつくほどやられた感。
ダメージ判定がわからん(笑)
仙師だから一般人とは違うんだきっと。なんかこう…ツボとか。そーゆーことにしておこう。
結局薛洋に逃げられ陰鉄も手に入らず、暴れ損の温晁くん。またパパに怒られちゃうね。
悔し紛れに「うちのにーちゃんが雲深不知処行ったからな!お前の仲良しの藍忘機だってやっつけちゃうぞ!」的なことを魏無羨に言う。
「藍宗主…」流れ弾で孟瑶にダメージ。
ああこれで追い出されたあと姑蘇へ向かったんだきっと。
うまく繋がってるなあ。
問い詰める聶明玦。許しを請う孟瑶。
「赤鋒尊に巡りあえて 悔いはありません。」
覇下を前に目を閉じる孟瑶。
孟瑶は今までもずっとこうやって命を張って賭けをしてきたのだと思う。子供の頃から何度も。生きるために。
赤鋒尊への尊敬と恩義も真実。己れの屈辱と野心も真実。引き裂かれた心はここから大きく負の方向へと傾いてゆく。
ただひとつの光をのぞいて。
了
陳情令 第9話 感想
今回はぜひ言いたいことがある。何度か出てきてる温晁くんの“梟”。でもその鳥 本当にフクロウですか?ってことだ。
みんなが「岐山温氏のフクロウだ」「またあのフクロウが」って言うけど、どう見てもフクロウに見えないんですが?
だいたい鳴き声変だよ。梟は「ホーホー」じゃないの? それに昼間は活動しない、でもそこは特別な仙界のフクロウなら昼夜お仕事はアリかもしれん。でもフクロウって羽音がしないのよ? あんなバッサバサいってたら獲物獲れないのよフクロウは。
黒いモヤモヤ足されてるけど、シルエットも猛禽類かカラスだろうそれ。口ばしもなんか変だ。
とにかくそれはふくろうじゃないぞー!!
あースッキリした。
ではいつもの注意から。
本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。
【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。
第9話 惑わしの霧
大梵山 舞天女の祠で天女像に襲われた魏無羨、藍忘機、聶懐桑の三人。温晁の罠だと気づくが目の前には大勢の傀儡が。
「なぜ私ばっかりこんな目にー」
聶懐桑くん、それはきっとこの二人についてきたからだよ。
前回魏無羨が「お前関係ない」と言ったのは、陰鉄を持つ自分たちと一緒にいたら危険だから遠ざけようとしたのでは…いや単に仲間外れにしただけかもしれないけど(笑)
懐桑、藍兄て初めて言った。お友だち感~。
魏嬰が金糸障を張ってとりあえず傀儡たちを止めたけれど、そこ出入口なのであとは強行突破しかない。
「そんなのムリムリ!作戦練って行かないと死ぬって!死んだら私の雀が…」
はい 含光君の禁言術。懐桑もくらってたのか。
聶懐桑、ここまで来て雀が…とか。何て言おうとしてたのか気になるわ(笑)
そこへ温情が吹く笛の音。傀儡は皆そちらに引き寄せられ、三人は助かる。
ドラマ全編で音律が法術として使われてる。何かを呼んだり操ったり鎮めたり。温情の笛はここだけかな。分家でも温氏だから火を操れるのか。
ホッとしたところで祠奥から江澄登場。
あれ?え?どこから入ったの!?
「どれだけ俺が…いや姉上が心配したか」
わかりやすーく素直じゃないヤツ。
要するに、魏無羨が「藍忘機を追って」姿を消したのが気に入らないわけね。仲の良い兄弟分が無愛想な友を追いかけて危険な目に合ってるのが。
江澄は江澄で、魏無羨がいないとさびしいのだ。
ずっとバディだったしこれからも一生そうだと信じていたのに、その友はポッと出の他人に妙に興味をひかれてる。それが誰もが認める優秀な含光君。魏無羨の隣に並び立つのは藍忘機のほうが相応しいのか?ずっと魏無羨に対して感じていた複雑なコンプレックスもチクチクと刺激される。
藍湛もコミュ力高く江澄とも友だち~みんなで仲良し~になれたら良かったんだろうけども、そうなれる人なら魏嬰にハマらないわけで。
「俺が勝手についてきたんだ。藍湛を責めるなよ。」
そんなん言われたらよけい気に入らんわね。気持ちはわかる。
でも、江澄には悪いがドラマとしてはそっちの知己優先なんで。ここは諦めてもらいましょう。
私としては、江澄くん とにかくずーーっと不憫なので、優しいお嫁さんが来てくれるといいなと思っている。わりと本気で。
祠から出ると外はすっかり日が昇り、温晁の梟を温情がとりあえず退けるが傀儡となった村人達がまた動き出す。村人も自分達も皆助かるにはあの梟を倒すしかない。
金糸障(こんな粗い網で平気か?懐桑の気持ちわかる)で江澄、聶懐桑、温情の三人を囲って守り、魏嬰と藍湛は梟退治へ。
魏嬰さん、そこ別に温情の腕を握らなくてもいいのでは?
メンバー的に複数ザワつく人がいそうな気がするんだけどわざと?悪気なくこーゆーことするからなあ この人。
これとか射日後の再開シーン見て、温情とのラブ要素があるのかと私は思ったんだけど特になかったね。絆はあったけど。
そして江澄に「お前が守ってやれよ」
誰を?温姑娘を?
どこでもはみ出す聶懐桑公子、ワタシは好きですよー!
玄鉄製の扇子でチョピチョピ叩く物理攻撃も(笑)
それもしかして16年後も同じやつ?物持ちがいいのか…。
森での梟との戦い。
幻音の霧が深く立ちこめ魏無羨の術を阻む。さすが音律を得意とする姑蘇藍氏の藍忘機にはお見通し。
藍湛の指示で五識を閉じ、剣芒と赤裂符で飛んでくる鎖と戦う二人。
悪人は太い鎖が好きという不文律でもあるのかこの世界。温寧も鎖巻かれてたな。
やっと背中をあずけて共闘するまでになった。お互いを信用していないとできないことだね。ちょっとホロリ。
藍湛が剣の先でチョコチョコっと鎖斬るのちょっと笑う。いやカッコいいんだけどなんか…全然違うんだけど3分クッキングみたいで(笑)
魏嬰が鎖に捕らわれちゃったー!首ガックリ…はブラフでした。
襲いかかってきた梟をニヤリと笑って…
いや 素手!?
ここへきて呪符でも剣でもなく素手で首ひねるって。食鶏の絞め方よそれ(笑)
さすが陳情令のトリックスター魏無羨(主人公だけどな)。知恵?知恵なのかこれは?
そしてしつこいようだけど最後だからもう一度言う。どっからどーーー見てもこの鳥フクロウではない。
その鳥の死骸ほっといていいのかな?
なんかまだ禍々しいオーラ出まくってるけど。
なんか止めを刺すとか持ち帰るとか。
あ、温晁くん。ああいいのか。やっつけた判定なんですね。了解。
戻ると温情たちは大梵山温氏の墓地に。
傀儡だった村人は温情の一族。後に魏無羨と浅からぬ縁で結ばれる人々…あ、阿苑だー!
おばあさんもおじさんもあんなに出番が多いとはこの時は思わなかったな。
パパの指示に逆らった温晁くんが叱られてる。
今度は基地の中に入るどころか画面に映りすらしない。残念。次は頑張りましょう。
危機を脱した5人、大梵山からの道中。
聶「もう面倒はおこりませんようにナムナム」
魏「俺といれば髪の毛1本失うものか。」
どの口が言うのか。自覚がなさすぎる。
魏嬰といると髪の1本くらいストレスですぐ失いそうだ。
おや、聶兄 鶏発見。
いやー野良?あんな野良の鶏いる?いるのか中国には…あんなプリマスロックみたいな野良鶏が。
鳥にこだわりすぎですね。どうも梟問題が後をひいてるらしいな。反省。
魏無羨と藍忘機が温情をこちらに勧誘。江澄も戻ればひどい目に合うかもと温情の身を心配する。
でも大事な弟 温寧が不夜天にいる限り、温情には岐山温氏に戻るより他に道はないのだ。
いつもキツい表情で冷たく突き放すような言動も、彼女の本性ではないはず。本家の家風に反発と恩という矛盾を抱え、幼いながら総領娘として分家一族を率いてきた。頼れるのは自分だけ。油断したら崩れそうでいつも気丈に振る舞っている、ように見える。
温情さんも辛いのよ。
描写がしつこいのは私がこの手のキャラに弱いからだ。わかってる。
要は不器用なんだけどさ。
むしろほぼ不器用な人しかいない陳情令。
あーあ、みんな幸せになって欲しい。いや欲しかったなあ。
さて、気を取り直して。
櫟陽の街。
酒の試飲につられた魏無羨。
人を引き止めるのに服を引っ張るのはやめなさい。確かにちょうどいい感じの紐だけども。
藍湛は「離せ」くらいは言ってもいいと思う。
そうだよね。RPGでも街の酒場で情報収集は冒険の基本だ。世慣れた魏嬰らしい提案。けして酒を飲みたいわけじゃ…
「三甕たのむ」
飲みたいだけかもしれない。
ジャラリと紐でまとめた硬貨を出す魏無羨。
今まで支払いは銀粒か金粒しか見てなかったけど、こういう硬貨も流通してるんだ。
この街の仙門 常氏の屋敷で怪しいことが起きているらしい。住人が突然姿を消し、なのに夜中になるとドンドンと中から扉を叩く音と泣き叫ぶ声が…怖いなそれは。
陰鉄が強く反応して藍忘機に悲劇の一端を見せる。
「藍湛、精神を集中しろ!」
意外ー。魏嬰がこんなセリフを言っていたとは。今回改めて見るまで忘れてた。いつも藍湛が魏嬰に言っていたイメージしかない。
常氏の屋敷へ向かう一行。
「私は行かない。ここで孟瑶を待つよ。」
みんなー聶兄に返事をしてあげてよ。三人とも無言で行くなー(笑)
着いてみれば一家皆殺し。
惨劇の元凶は陰鉄?
次話、問題のあの人が登場。
了
陳情令 第8話 感想
よく出てくる赤い山査子飴。美味しいのかな?魏無羨は実はカッコいいのです。そして聶懐桑くん、さすがお目が高い。
本編を一話ずつ、感想というかツッコミながら書く。
基本的に自分用の覚え書きなので乱文。
【注意】
3or4周目なので当話のみでなく先々までのネタバレあり。
時々BL風味あり。
閲覧は自己責任で。
第8話 不吉な影
座学も終わり皆それぞれの故郷へ帰る。
魏無羨はその前にうさぎのところへ。
うさぎの中に一匹額の毛がポツっと出てるのがいて気になっている。抹額の名残?
あの藍忘機がうさぎと遊ぶ…とは他の誰も想像しないだろう。それをこの時点で見抜いていた魏無羨はやっぱりスゴいのだと思う。
皆が憧れながら敬い畏れ、遠巻きに接していた含光君を、ただの同窓の少年 藍湛として見ていたのはきっと彼だけだ。
藍忘機が陰鉄探しの旅に出かけると気づいて、自分を連れていかない気かと怒る魏無羨。
男がうさぎと遊ぶとは、と言いつつ撫でてる江澄かわいい。うさぎに鼻チョイチョイする魏嬰もかわいい。
でも江氏三人が捌けてから、こっそりうさぎに別れの挨拶をする藍湛が一番かわいい、と思ってしまう。…処置なし。
「また会おう」はそこにはいない魏嬰にも向けた言葉。
荒天の夜、藍曦臣のもとへ温晁クンがご来訪。
敷物で靴の泥を拭く。お手軽に出るワルモノ感が良い感じ。
陰鉄を持つ藍忘機を狙ってるよーと宣言。
(日本古典の「沓」が馴染みがいいかと使っていたけれど「靴」にする。但し素材不明)
ずっと思っているんだけど、この世界は靴脱がない生活なの?皆さん土足のままふつーに部屋入ってるよね。
清朝後宮ものみたいに完全イステーブル的な高さの家具ならわかるが、かなり低い卓でも靴のままなんだなー。
特に姑蘇藍氏は衣装が白なので気になっている。洗濯係として呼んでもらえないかな。それとも法力パワーで汚れないの?
「夜狩りに行く(ニコチャンマーク)」
簡単なメモだけ残して、魏嬰は藍湛に合流。
藍忘機 衣装変え。洋服のような筒袖を手甲でまとめた動きやすい空色のお出かけ着。でもあちこちヒラヒラしてる。凝ってるな。
こういう古装にも名前があるのだろうけど、全くわからない。調べると面白そうだ。
再びのビワキャッチ。藍湛今度は返さないけどそのビワどこに?
「くだらん(无聊?)」
そう言うけれど、まったくの赤の他人にこの言葉は使わないだろう。友だちらしくなってきた?
同行する二人を温晁クンの梟(にまったく見えない鳥)が尾行。
魏無羨、特製呪符の糸でさっさと先を行く藍忘機を足どめ。器用な彼はもともと発明家でもあるらしい。
「同袍」「無衣」出典ありそう。仲良しぽい名前をつけたいわけね。
陰鉄が反応。
たくさんの人が行き交う潭州の街。
聶懐桑と合流。
藍湛のちょっと驚く顔。
魏嬰驚きすぎ。でも懐桑の仮面のクオリティすごい。
懐桑はひとりでふらふらしてるの?あ、ナニか良からぬことを目論んでるのか。春画の仕入れ()とか。
仮にも世家公子なのに供も連れず物騒じゃないのかな。わりと他の人も単独行動するよね。
色とりどりの提灯、出店、藁筒に刺さった真っ赤な山査子飴。賑わう街の楽しそうな雰囲気がこの頃の魏無羨によく馴染む。
逆に雲深不知処の純粋培養種である藍忘機は人混みが苦手。
魏嬰が「平気だよ。一緒に行こう。」と笑顔でその手を引くのは象徴的だ。独り静かに書と琴の閉所から、人と心通わせる世俗へと、藍湛の世界を広げたのは彼だから。
人混みは蒔花女の招状。
舞う花びら?の中、藍忘機に見とれる聶懐桑。
「まさに絶世の麗人だな。なんて凛とした貴公子だ。」
すごい!よくわかってる!さすがは清河聶氏の異端児。武芸より風流と雅を愛する聶公子。
このくらいのことを隣の男にも言ってもらいたいものだ。
「確かに麗しい……白装束だ」
これだから。
聶懐桑もあきれて扇子をとりあげる。
でもそのあとそっと見て
「うん、きれいだな」
みたいにニッコリしてたのは良かった。何が良かったのかわからないけど(笑)
陰鉄がまた反応。
蒔花苑に来てみるとすでに温晁がそこの陰鉄を奪ったあとだった。
陰鉄のせいか温晁がやったのか蒔花苑ボロボロ。牡丹が変化して招状まで?陰鉄パワーなんでもありだな。
「そんなヤバいの持ってる我らは危険では?」
「お前関係ないだろ、藍湛と俺だよ。」
仲間に入れてあげなよー(笑) 聶兄だって友だちじゃん。 ルール破りの魚捕りした仲じゃん。
温晁は薛洋を手伝えという若寒パパの命令を無視して、温情の故郷である大梵山で藍忘機の陰鉄を奪う計画。舞天女の結界を壊して罠の準備してる。
人食い とは温寧のこと?過去に何かあったのかな。怨念に憑かれて暴れたとか。
酒楼で偶然会った江澄と温情。
嫌がらせのふりをして江澄に魏無羨を助けてと伝える温情は賢い。店員さんはちょっと気の毒だったけど(笑)
賢く強く優しく美人の温情さん、憂いを含んだ眼差しもとても好きだけど、別の姓に生まれていたらこんな苦労せずに済んだのに…と、この先もずっと思ってしまう。
魏無羨たち三人は大梵山。
温おばあさんの案内で舞天女の祠へ。
懐桑は弱いのにナゼ平気で不気味な天女像に近づき背を向けたりするんだろう。迂闊すぎですよ。
2話の墓守のお爺さんとここのおじさんが何者なのか未だにわからない。
祠の中で眠ることになった三人。寝姿にそれぞれの性格が出ている。
この魏無羨のポーズ好き。赤い内衣?のプリーツが見える。
含光君はさすがの寝姿勢。これで休めてるのかな。
まあ、この二人は寝てないか。
聶懐桑は船をこいでてかわいい。この後もアワアワと逃げ惑ったり隠れたり。他のメンバーがガチなのでこのへんの懐桑くんは癒し。
舞天女が動き出す。
藍湛は剣で、魏嬰は呪符で戦うが、石像だからか剣はきかない様子。狙われているのは藍湛(の持つ陰鉄)。
防戦一方になる藍湛を魏嬰が絡め糸で守る。
うわーカッコいいなあ!
跳んで回って、衣装がひらり髪がバサリ。このための長髪古装じゃないですか!
今までもアクションあったはずだけど…あれ?こんなにしっかり敵と戦うのなかったっけ??
とにかくここは文句なしに魏嬰が素敵。
「藍湛 石像に好かれたな」
こんなセリフを言える余裕もその不敵な笑みも、呪符を放つポーズも。バサリと乱れる髪に混じる紐の緋色もきいている。
ああ、この人こんなにカッコよかったんだーと思いました。
今までアホとかたらしとか言ってスミマセンでした。反省します。今だけは。
このドラマ全体で、藍忘機が魏無羨を守るという形が多いので逆は新鮮。それも良いのかもしれない。
懐桑くん、さすがにそこは魏兄をほめるとこでしょ。
というかキミは本当に戦わないんだな(笑) 傀儡の群れを見て仙師がただ神頼みってのもどうかと思うよ。
傀儡たちは一般人なので、手に思い思いの得物を持っている。お玉とか物干し竿とか。これは怖いのか?でも大群だからなー。
そんな人たちが入って来ちゃったよー。
さあどうする。で、次話へ。
了