仮夢庵CarimAn

ドラマ『陳情令』についてアレコレ

藍曦臣

前回金光瑶に呪われちゃった藍曦臣お兄さま、いや私が勝手に呪いと言ったわけだけど。あんな死に方をされたらそりゃあいつまでも引きずるでしょという意味での呪いである。
金光瑶はたぶん土壇場で、やっぱり藍兄さまを死なせたくない!と突き放したんだろうと思うが、結局一番メンタルにくる方法で藍曦臣の心に自分を刻みつけたわけだ。


そもそも、物語の終盤になるまで安定感のかたまり、陳情令の良心であった藍曦臣お兄さまが、なんでそんなことになっちゃったのかなーという話。

 

 


【注意】
自分の覚え書きなので乱文。
ネタバレあり。
BL風味あり。
閲覧は自己責任で。

 

 

 

 

 

 

 



藍渙     字・曦臣

 

号を澤蕪君という。

 

この人はもう本当ーに良い人。
いつでも物腰柔らかで周囲への心配りも行き届き、初期型わんじー君と違ってガチガチの石頭でもなく、清濁併せ呑むタイプのできた大人。
ただ優しいだけでなくもちろん仙師としての実力も確か。金丹で酒の酔いを消してしまうなんて芸当だってできちゃう(と言ってるけど実はただイケる口だっただけと私は踏んでる。技ならそれを弟に伝授しておいたら良かったのに あの酒グセの悪さ?を知らないのか)

魏無羨と澤蕪君2人で酒を呑むシーンがとても好きだ。
藍忘機には世の中規律だけで判断できるものではないよと言いながら、魏無羨には規律や正道に反しては世の非難をあびると正反対に見えることを言う。弟思いの澤蕪君のキャラクターが良く出ている。うちのワンジーがめっちゃ心配してるの君わかってる?という。
ある意味藍忘機本人より彼の気持ちがわかっている人。
だから私はこのお兄さまがとても好きなのだ。


よく考えたら藍曦臣て他のメンバーに比べてそんなに年かさでもないと思うんだけど、早く大人にならざるを得なかったのはこの兄のほうかもしれない。
ずっと藍忘機を年より大人びた少年と表現していたけれど、あんがい彼内面は子供だったもんね、素直じゃないし(そゆとこかわいいけど)。
兄弟仲は良好そうだが、藍忘機は必ず「兄上」と呼んでるし兄弟ベッタリという雰囲気でもない。特に魏無羨に会ってからこの弟は心ここにあらず。家族より「友」へ関心が移るのは順当な成長だけれど少し寂しくもある。
そこへ突然、手放しで慕ってくれる新しい『弟』が現れた。それが金光瑶だった、のだと思う。

 


素直で聡明、自分ととても気が合ってニコニコとかわいらしい。こんなに話の弾む愛嬌満点の弟を知らない(笑)ので楽しかっただろうなーと想像できる。いやもちろん藍忘機に不満があったとかいうことじゃなくタイプが違うという意味で。

金光瑶にとっては藍曦臣はきっと絶対的神聖な存在であったので、他所で見せるような闇をこの義兄の前では見せなかった。
初見は、いやいや金光瑶見るからにあやしいじゃん藍曦臣ほどの人が信じ過ぎでは?とちょっと思ったけれど彼はその裏の顔を見せていないだろうから無理もないのかと見返して考えた。特にペーパー魏無羨が共情した赤鋒尊の記憶のあたりは知らないもんね。

つーか赤鋒尊はナンデ金光瑶と義兄弟の契りを結んだわけ?そこはまじめにわからん。見張ろうとしてたとか?でもさあのニヤリ顔知ってていったいどーゆー了見なんだ大哥ー!と小一時間問い詰めたい気持ちだが今回はまあいいや。


とにかく、藍忘機と魏無羨に絆を育むだけの時があったなら、藍曦臣と金光瑶にも同じように、いやむしろ彼らよりもっと長い時があったのだ。信じると思えるだけの時と絆が。それでも時おり垣間見える阿瑶の暗い顔は出自からくる苦労と心ならずも犯した少しの罪のせい。そう考えて自分を納得させていたのかもしれない。少しどころじゃなかったわけだけど。

 


なんかなーこの人報われない。
報われないのは金光瑶のほうでそれは自業自得のはずなのに、捲き込まれた藍曦臣のほうがもっと報われない気がするのはナゼなんだ。
最終話、観音堂の階に呆然とした顔で座り込む藍曦臣が一番救いがないように見えてとても痛々しい。思わず飴をあげたくなる。あ、それ別の人か。しかしアイツには飴あげたくないからな私は(怒)。
いやいや今慰めたいのは藍家のお兄さまである。


去る者は日々に疎しというから、藍曦臣もさすがに一生そのままではないと思うけど、でもしばらくは立ち直れないだろうなあ。
信じていた義弟のあの最期の姿と結局その彼を刺し殺した(かは微妙だけど)のが自分だという事実。これはキツい。かなりキツい。一月くらいは寝込んでもいいレベルですお兄さま。宗主だって人間だもの。そもそも藍氏は始祖と父と弟だけ見てもかなり情が深い家系なのだ。周りもそっとしといて欲しい。特に藍先生あたりがやいのやいの言いそうだけど藍忘機かばってあげてくれ。


時が立って表面上普通に振る舞うことはできても、きっと忘れることはないんだろうな、でもどこかで吹っ切れてるといいなあ…と考えてたら↓こんな妄想が浮かんだ。
なるほど二次創作というのはこうやって生まれるのかとちょっと新鮮な感覚で驚いたので次の記事として置いておく。

 

 

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泣くというのは一種のカタルシスである。
ウチの澤蕪君は少しウェット過ぎるかも。でも兄が弟を理解していたように、この弟だから理解できるダメージということで。


最終的に魏無羨は藍忘機の傍らに落ち着く(と思っている)ので、それが姑蘇藍氏の皆にとってもある種のターニングポイントになるような気がする。
少年の頃と変わらず快活な彼が、闇も光も内包して「随便」と言うその様子は少し生来の藍曦臣に似てきたような…。そうしてさらに深く優しくなった笑顔でウチの藍兄さまの呪いも解いてくれるといいなと心から思う。

 

 



 

 

 

 

 

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